むし歯や歯周病などが原因で失った歯を補う方法は、大きく分けて3パターンあります。抜けた歯の両隣の歯を削り、橋を渡すようにして治療するブリッジ、抜けた歯の根元にある骨に穴を開けて人工歯を差し込むインプラント、取り外し可能な入れ歯。
口腔外科で治療を行うのはインプラントです。また、当院では顎関節症や親知らずの抜歯にも対応可能です。
インプラントの治療法は、歯槽骨に人工歯根を埋め込んでからそのうえに人工歯を被せ、失った歯の代わりにします。インプラントの特徴は、天然歯に近い自然な見た目や、違和感が少なく快適な噛み心地です。
治療法 | 見た目 | お手入れ | 保険 | 治療期間 | デメリット | |
![]() インプラント |
失った歯の歯根部分に インプラントを埋め込み、 その上から人工歯をかぶせます。 |
天然歯に近い自然な仕上がりです。 | 普段の歯磨きと変わりません。 | 自費診療ですが医療費控除の対象となります。 | 個人差はありますが4ヵ月~1年が目安です。 |
|
親知らずは永久歯の第三臼歯を指し、上下合わせると4本存在しています。
親知らずは歯ブラシが届きにくい場所にあるため、むし歯になりやすく歯肉にトラブルを起こしやすいです。
歯肉の中に埋まっていて、ご自分では生えていることに気付かないケースもあります。
むし歯になりやすい親知らずですが、その周辺の歯にむし歯菌が移ってしまうケースがあります。特に第2大臼歯は要注意で、むし歯が悪化して抜歯が必要になることも。第2大臼歯は大事にしなければならない歯です。親知らずが悪影響を及ぼさないよう注意しましょう。
親知らずは歯列の1番奥に生えており、歯ブラシが届きにくいため磨き残しから細菌が繁殖しやすく歯肉炎を発症しがちです。炎症が慢性化すると、腫れや痛みを引き起こし体調悪化につながりかねません。重症の場合は点滴治療が必要になります。
親知らずが隣の歯を押すと、歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。矯正治療が必要になる場合もありますので注意してください。一般の矯正治療を終えた患者様は、再び歯並びが悪くならないよう歯科医から親知らずの抜歯を勧められます。
早く止血するために、20分以上ガーゼをしっかり噛みましょう。それでも出血が続く場合は、新しいガーゼを用意しさらに30分~1時間咬んで様子をみます。抜歯の翌日までは少量の血液が出ますが、これは正常の範囲内です。ガーゼを咬んでいても吸収しきれないほど出血するときは、すぐにお知らせください。
親知らずの手術後2~3日は顔の腫れが目立ちます。
この腫れは自然治癒力の一種ともいえ、血流を促して炎症反応を起こすために必要です。
腫れた部分を冷やすと血行が悪くなるため逆効果になります。
どうしても腫れが気になる場合は、マスクをかけるなどの対処をしましょう。
食事は術後3~4時間経ってから摂りましょう。流動食や半固形食品からのスタートとなります。おかゆやうどん、豆腐、スープ、ゼリーなど柔らかく消化の良いものを選んでください。傷の治り具合と相談しながら、少しずつ硬いものに挑戦します。
手術当日の歯磨きは避け、うがいのみにしましょう。うがいも勢いよくしてしまうと出血することがありますので注意してください。翌日からは歯磨きができますが、患部はデリケートな状態が続いていますので、少なくとも1週間は歯ブラシが当たらないよう気を付けましょう。
顎関節症は、ストレスや歯ぎしり、噛み合わせの悪さ、食いしばりなどさまざまな要因が複雑に絡み合って引き起こされると考えられています。
それらの要因を足したものが、ある日その人の許容量を超えたときに突然発症する病気です。
要因の多くがかみ合わせの異常である場合は、矯正治療が必要になります。
顎関節症の原因である習慣的行動を見直すために、精神的ケアを行います。
就寝中にマウスピースを装着して、歯ぎしりや食いしばりなどの負担を軽減し、顎関節に負担をかけないようケアをします。顎関節症の治療にしばしば用いられる方法です。
痛みがある場合は、炎症を抑える薬を服用します。
※症状によって各種の治療を組み合わせて行います。歯科医師の指示のもとで正しい治療を行ってください。